PS・PES・PEPA・EVAL・PMMA・AN69・CTAと種類が多い透析膜の違いを解説します。
透析膜
・合成高分子系
ポリスルホン（PS）
ポリエーテルスルホン（PES）
ポリエステル系ポリマーアロイ（PEPA）
エチレンビニルアルコール共重合体（EVAL）
ポリメチルメタクリレート（PMMA）
ポリアクリルニトリル共重合体（PAN）（AN69膜）
・セルロース系
再生セルロース（RC）
セルローストリアセテート（CTA）
アシンメトリックトリアセテート（ATA）
合成高分子系
ポリスルホン（PS）
最も多く使われている膜
小分子から低分子タンパクやβ2-MGの除去能に優れる
アルブミン漏出も少ないシャープな膜
「旭化成」のAPSシリーズ・VPS、「フレゼニウス」や「東レ」も販売
透析導入など、使用しやすい膜
PVP添加
PVP：ポリビニルピロリドン
親水化剤
PS膜やPES膜は、水をはじく疎水性の性質があり、PVP添加させ、親水性を保つ。
ポリエーテルスルホン（PES）
PSにエーテルを架橋することで、
・血小板変動と補体活性化が少ない
・PVP含有量は少ない
・PS膜と同等の生体適合性を示す
と言われています。
ポリエステル系ポリマーアロイ（PEPA）
・PEPAぺパ膜
・日機装販売
あまり臨床で使用されていない。
エチレンビニルアルコール共重合体（EVAL)
EVAL膜は現在販売中止されています。
川澄KF-201 kf-mシリーズ
ポリメチルメタクリレート（PMMA）
・β2-MGと炎症性サイトカインの吸着
・東レNFシリーズ
ポリアクリルニトリル共重合体（PAN）
生体適合性に優れている
ACE阻害薬禁忌
ナファモスタット（フサン）は吸着される。使用不可
積層型ダイアライザー
バクスター
セルロース系
再生セルロース（RC）
生体適合性などが悪く、現在販売されていない。
過去に使用していた透析膜です。
セルローストリアセテート（CTA）
再生セルロース (RC)の生体適合性を改善。
ニプロFBシリーズ
高い抗血栓性を有するセルローストリアセテートを中空糸膜に採用
PVPフリー・BPAフリー
アシンメトリックトリアセテート（ATA）
2014年ニプロ販売
ATA膜：非対象構造Asymmetric Triacetate
ヘモダイアフィルターで唯一セルロース系
PVP・BPAフリー
ダイアライザ種類
| ニプロ | FB | CTA |
| PES | PES | |
| FA | ATA | |
| 旭化成 | APS | PS |
| VPS | PS | |
| 東レ | NV | PS |
| NF | PMMA | |
| バクスター | H12 | PAN |
| 日機装 | FD | PEPA |
ヘモダイアフィルター種類
| ニプロ | MFX | PES |
| FIX | ATA | |
| 旭化成 | ABH | PS |
| V-RA | PS | |
| 東レ | NVF | PS |
| PMF | PMMA | |
| TDF | PS | |
| バクスター | Polyflux H | PAES |
| 日機装 | GDF | PS |
